この官報とは政府機関発行の機関紙の事です
あまり聞き慣れないこの官報ですが、法令など政府情報の公的な伝達手段であり、また独立行政法人国立印刷局が編集・提供を行っている一見新聞のような機関紙の事になります。
そして、この官報ですが、国会を経て随時更新される各種法令の制定や改定などの私たち国民全てに関係してくる重要な事から、自己破産や各種相続などの裁判内容など一般の国民にはあまり関係のないようなものまで掲載されています。
ただ、先程も説明しましたが、この官報自体はあまり私たちには馴染みの薄いものとなっているため、毎日官報を購読しているという人は民間人にはあまりいないと思います。何故なら、現在の世の中ではインターネットが普及しており、ネット上でも法令の制定や改定などの情報を見る事が出来るからです。
さらに言えば、現在ではインターネット上でも官報情報を閲覧する事が可能となっているため、ある一定期間ごとに官報情報を閲覧する人はいるかも知れませんが、毎日閲覧している人はほとんどいないと思われます。
しかし、大手企業や金融会社では、各種情報収集のためこの官報を定期的に取り寄せている、またはインターネット上で調査しているところが多くあり、官報には自己破産情報が掲載されているのでほとんどの金融会社が官報をチェックしているものと思われます。
そして、この官報情報に記載された自己破産情報は、各金融会社の自社データベースに登録されるため、今後の各種金融商品の審査の際にこの自己破産情報が照会される事になりますので、私たち金融商品の利用者は自己破産には十分注意する必要があります。
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官報について
ここでは、この官報とは一体どういうものなのか?について説明しますね。
法令など政府情報の公的な伝達手段である官報は、明治16年(1883年)に太政官文書局から創刊されました。現在では、内閣府が行政機関の休日を除き毎日発行しています。国立印刷局では、官報の編集、印刷及びインターネット配信を行うとともにその普及に努め、国政上の重要事項を正確かつ確実に伝達・提供しています。
官報は、法律、政令、条約等の公布を国民に広く知らせる、重要な役割を果たしています。
出典 独立行政法人国立印刷局
これは、官報を発行している独立行政法人国立印刷局のHPから引用したものですが、この官報を簡単に言えば日々国会で議論されている各種法律や政令、条約などの重要な事案を国民に広く知らせるための機関紙となっています。
ただ、この官報の存在を知っている人はかなりの少数になると思います。特に今までクレジットカードや各種ローンなどの金融商品を利用した事が無い人にとっては、ほとんど知っていないのではと思います。
[char no=”3″ char=”学くん”]官報とは政府機関発行の機関紙となっているため、一般の人には馴染みの薄いものとなっています。[/char]
官報には自己破産者の氏名や住所が掲載されます
この官報には、自己破産申請の申し立てを行い、免責許可決定が出された人の住所や氏名、破産決定日時などの情報が掲載されます。つまり、この官報とは自己破産者の名簿のような役割を果たしているのです。
そして、この官報情報を収集している各金融会社では、この自己破産者の住所や氏名などの各種情報を自社データベースに登録する事で、今後自己破産者から各種金融商品の申込があったとしても、自社データベース情報により自己破産の事実が発覚する=審査に通らない可能性が極めて高くなってしまいます。
もっとも、各金融会社では自己破産した審査申込者に対しては、一定期間金融商品の提供は出来ないため、審査に通らない事もごく当たり前といえます。
官報情報を販売している業者があります
この官報には毎日数多くの破産者名簿が掲載されており、破産者の住所や氏名が掲載されていますので、この官報を破産者の近所の人が見れば自己破産した事がすぐに分かってしまいます。
ただ、一般の人が官報情報をチェックするなど通常ではありえないため、自己破産したからと言ってもその事実が近所の人にバレる可能性はかなり低いと思われます。
ちなみに、この官報には毎日数多くの破産者名簿が掲載されているため、この官報情報をデータ化して各金融会社に販売している業者があります。もっとも、この官報は公的な機関紙になるため官報情報の収集は合法的に行う事が可能です。
そして、この官報情報販売業者から官報情報を購入した金融会社では、この情報を自社データベースに取り込んで各種金融商品の審査申込者の情報と官報情報を照会しながら審査結果に反映させています。
官報情報の販売業者からデータ化された官報情報を入手出来れば、各金融会社ではすぐに官報情報を自社データベース化する事が可能なため、各金融会社にとっても官報情報を購入する事に対してメリットがあるのです。
クレジットカード審査と官報情報の関係について
この官報情報ですが、個人信用情報機関のKSCに限り10年間登録されます。そして、KSC以外にも一部のクレジットカード会社では官報情報を取得しており、自社データベースに登録しています。
官報情報はKSCには10年を超えない期間登録されます
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そのため、自己破産した人がクレジットカード審査に申し込んでも、自己破産情報がクレジットカード会社の自社データベースに登録されている限りは、審査に通らない可能性が極めて高くなります。
ですので、過去に自己破産した人は、信用情報から自己破産情報が削除されたとしても官報情報を収集しているクレジットカード会社が発行しているカード審査には通らない可能性があります。
[char no=”3″ char=”学くん”]過去に自己破産して喪が明けた人は、慎重にクレジットカードを選ぶ必要があります。[/char]
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