信用ブラックでも属性変更で審査に通った時代も
私が金融業界に足を踏み入れてから現在まで約20年が経過しました。この間、金融商品の審査状況には少しずつ変化が見られました。
例えば、今から10年以上前の審査では、信用ブラックの人が結婚や養子縁組などを行い姓名や住所、電話番号、勤務先などの属性情報が金融事故当時から大幅に変更されてから審査への申し込みを行った場合、金融会社では過去の金融事故情報の照会が出来ず審査に通っていた事例が数多くありました。
そのため、当時信用ブラックでもクレジットカードや各種ローン審査に通りたいという人の中では、この結婚や養子縁組による各種属性情報の変更は、信用ブラックから脱出する方法として認知されていました。
もっとも、当時の金融業界には複数の個人信用情報機関があり、各個人信用情報機関間では今ほど情報交流は行われていなかったため、加盟している個人信用情報機関の違いを利用して審査申込を行う人がかなり多くいました。
また、この結婚や養子縁組などは誰でも簡単に行うことは出来ませんので、ごく限られた人にしか実行する事が出来ない方法になりますが、実際にこの方法を使って審査に通った事例が数多くあった、そんな時代でしたね。
ただ、近年では各個人信用情報機関の統廃合が繰り返されてきており、各個人信用情報機関間での情報交流もさかんに行われるようになってきているため、先ほど説明したような手段は通用しなくなっているのが現状です。そこで、今回は信用情報がブラックでも結婚したらクレジットカードが作れるのか?について説明します。
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今は信用ブラックの人が結婚しても審査に通る事は難しい
今から10年以上前には通用した信用ブラックの人が結婚すれば審査に通った方法ですが、現在の審査状況では難しいと言わざるを得ません。何故なら、昔と比べ現在は各個人信用情報機関間での情報交流が行われている事と、姓が変わる事によりクレヒスの登録が無くなってしまうためです。
基本的に、各個人信用情報機関の信用情報には加盟金融会社が金融商品利用者の毎月の返済状況や申し込み状況などを登録していますが、信用ブラック=信用情報に金融事故情報が登録されている人が結婚して姓や住所、勤務先などの属性情報が変わった場合、新しい姓名や住所で照会を掛けてもすぐには該当者が出てきません。
もっとも、審査申込者の生年月日でも照会を掛けますので、この場合姓名や住所、勤務先は異なるものの生年月日が同一の人物の信用情報がヒットする訳ですが、この段階ではヒットした人物が信用ブラックなのかの判断はつきません。
すると、クレジットカード会社ではさらに詳細な審査を行う事になりますが、それと同時に個人信用情報機関へ信用情報の登録が無い=過去に重大な延滞または任意整理や自己破産等の債務整理を起こしている可能性ありと疑われてしまうのです。
クレジットカード審査では高齢になるほどクレヒスの有無が重要
信用情報に金融商品の利用情報=クレヒスの登録が無かったとしても、これが20代前半の人であれば今までは現金主義者で今回初めてクレジットカード審査への申込を行ったのでは?と思われ、過去の金融事故情報までは詳しく調べられない可能性があります。(年齢に関係なく詳細な審査を行う会社もあります)
しかし、これが30代~40代、そして40代よりも50代になる=申込年齢が高くなればなるほど信用情報の登録が無い場合には、過去の金融事故情報の有無に関してより詳細な審査が行われる可能性が高くなってしまうのです。
そのため、元々信用ブラックだった人が結婚して姓や住所、勤務先などの属性情報が変更になっていたとしても、クレジットカード審査には通らない可能性があるため、まずは携帯電話本体の分割払いなどによって良好なクレヒスを積み重ねる必要があります。
クレジットカード審査では良好なクレヒスは有利になります
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過去の金融事故情報はどうやってバレるのか?
過去に金融事故を起こしている人にとって、この事故情報がどのようにクレジットカード会社にバレてしまうのか?はとても気になるところですよね?恐らく過去に金融事故を起こしている人は、審査申し込み後から審査に通るのか?不安で仕方ないと思いますので、ここはかなり気になるところでしょう。
そこで、ここでは過去の金融事故情報がカード会社へどのようにバレるのか?について説明します。
[char no=”3″ char=”学くん”]クレジットカード審査の際に過去の金融事故情報がバレてしまう箇所は下記の通りです。[/char]
クレジットカード審査で重要視される属性 | |
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勤務先情報 | 過去に金融事故を起こしている人が結婚して専業主婦になると姓や住所が変更になります。ただ、結婚しても専業主婦にはならず以前と同じ勤務先へ勤務していると、クレジットカード審査の際に勤務先情報(+名前と生年月日)で金融事故を起こしている人と同一人物だと判明してしまう可能性があります。 |
運転免許証 |
運転免許証には、12桁からなる免許証番号が記載されているため、金融事故当時に登録された免許証番号と一致すれば結婚前の金融事故情報が判明する可能性が高くなります。 ※運転免許証番号は再発行のたびに末尾番号が変わりますが、末尾番号以前の番号は変わらないため、クレジットカード審査に通るための再発行は止めた方が良いです。 |
住民票 | 住民票には、現住所の他に前住所が記載されていますよね?そのため、過去に金融事故を起こしてから住所が変わっていない、または1回程度の転居ではクレジットカード会社が審査申込者の住民票徴収を行った場合に金融事故当時の住所が判明する可能性が高くなります。 |
健康保険証 | 健康保険証には保険者番号や記号番号が記載されているため、金融事故当時と保険者番号や記号番号が一致すれば結婚前の金融事故情報が判明する可能性が高くなります。 |
運転免許証番号は固有の番号で構成されています
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結婚しても過去の金融事故情報には要注意です
クレジットカード審査では、審査申込者の属性情報や信用情報などを調査の上カード発行可否の判断を行っています。そのため、属性や信用情報に特に問題のない人であればスムーズに審査通過→クレジットカードが発行されます。
ただ、審査の際に少しでも怪しい情報が見つかると、審査申込者に対してクレジットカード会社では念入りに調査を行うため、過去に金融事故を起こしてから結婚している人であっても今回の記事で説明した各種類似情報などによって事故情報が判明=審査に通らない可能性が出てくるのです。
そのため、いくら結婚して姓や住所、自宅電話番号が変更になったからと言って、100%審査に通るという事ではないため注意が必要です。
[char no=”3″ char=”学くん”]結婚して姓や住所、電話番号などの属性情報が変更になったとしても、それが即クレジットカード審査に通るという訳ではありません。[/char]
まとめ
以前は結婚して姓名や住所などの属性情報が変更になれば、過去に金融事故情報を起こした事がある人でも審査に通る事は十分可能でした。
ただ、その後の個人信用情報機関間の情報交流などによって、現在では信用ブラックの人が結婚して属性情報が変更になったとしても、審査に通る事は難しくなっています。
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