クレジットカードには系統があります
現在、日本国内で発行されているクレジットカードは10,000種類以上あります。そして、このクレジットカードには発行会社によっていくつかの系統に分かれています。
例えば、三井住友VISAカードや三菱UFJカードなど銀行系クレジットカード会社から発行されているカードは銀行系クレジットカード、イオンカードや楽天カードなど流通系クレジットカード会社から発行されているカードは流通系クレジットカードなど。
そして、これらの系統では発行会社が異なっており自社の求める顧客層も異なっているため、これら系統によって微妙に審査基準が異なっているのです。審査基準が異なっているという事は、銀行系クレジットカード審査には通らなかったが流通系クレジットカード審査には通ったという事が十分起こりうるのです。
そこで、今回の記事ではクレジットカードの系統別による審査状況について説明します。この系統別の審査状況の特徴を抑えておけば、今後のクレジットカード審査では必ず役に立つと思います。
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クレジットカードの系統について
ここでは、クレジットカードの系統について説明していきます。まずは、現在の日本においてどのような系統があるのか?を知る事は、今後のクレジットカード審査においても重要になります。
[char no=”3″ char=”学くん”]主なクレジットカードの系統は下記の通りになります。[/char]
クレジットカードの主な系統 | |
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銀行系 | その名の通り、三井住友カード株式会社や三菱UFJ銀行などの銀行系が発行しているクレジットカードになります。 |
信販系 | この信販系とは、オリコカードやDCカードなど、信販系のクレジットカード会社が発行しているクレジットカードになります。 |
流通系 | この流通系とは、大手スーパーやデパート、コンビニエンスストア(と提携しているカード会社)などが発行しているクレジットカードになります。代表的なものは、楽天カードやイオンカード、OMCカードやセブンカードなどがあります。 |
独立系 | この独立系とは、どの系統にも属さないクレジットカードの事になります。例えば、リクルートカードやSBIカードなどがこれにあたります。 |
石油系 | この石油系とは、その名の通りENEOSやコスモ、出光などの石油会社が発行しているクレジットカードになっており、各石油メーカーのガソリンスタンドで利用すれば、ポイント倍増やガソリンの値引きがあります。 |
消費者金融系 |
この消費者金融系とは、その名の通り消費者金融が発行しているクレジットカードになります。以前は数多くの消費者金融系クレジットカードが発行されていましたが、現在では改正貸金業法の影響によりアコムACマスターカードのみとなっています。 ※新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う業務の縮小によりクレジットカードを発行できない場合がございます |
クレジットカード系統別の審査状況について
ここからは、クレジットカードの系統別の審査状況(その特徴)について説明していきます。クレジットカード審査では、系統別に微妙に審査基準が異なっていますので、その特徴を抑えておく事は今後のクレジットカード審査において重要になります。
[char no=”3″ char=”学くん”]クレジットカード系統別の審査状況は下記の通りになります。[/char]
クレジットカード系統別の審査状況 | |
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銀行系 |
クレジットカード審査において銀行系のクレジットカードは他系統のクレジットカードより審査が厳しい傾向にあり、それは今も昔も変わりありません。 ただ、現在では一般的なクレジットカードの審査基準を満たしており、なおかつ該当の銀行口座で給与振込みや公共料金の引き落としなどの利用があれば審査に通る可能性は高くなっています。 その他にも、クレジットカード審査で重要になっている良好なクレジットヒストリーを積み重ねておけば良いかと思います。 |
信販系 | 信販系クレジットカードは、銀行系クレジットカードに比べ多少審査基準が緩めとなっています。そのため、 属性情報や信用情報はもちろん良好なクレジットヒストリーが積み重なっていればクレジットカード審査に通る事はそこまで難しくは無いです。 |
流通系 |
流通系クレジットカードの目的は、自社顧客の囲い込みという傾向が高いため、今後自社系列を利用してくれる可能性が高い顧客層であれば審査では有利になる可能性があります。 例えば、これは有名な話ですが大手スーパー『イオン』の系列カード会社が発行しているイオンカードの場合、男性よりも女性(主婦や専業主婦)が利用する可能性が高いため、男性よりも女性のほうが審査に通りやすい傾向があります。 |
独立系 |
この独立系クレジットカードですが、独立系と言うだけあって各独立系クレジットカード会社によって審査で優遇される条件があります。 例えば、独立系のNTTグループカードですが、NTTの利用料金を毎月きちんと支払っている、またDCMXカードはNTTドコモの料金を毎月きとんと支払っていればカード審査では有利になっている傾向があります。 また、独立系のSBIカードでは、ネット銀行の『住信SBIネット銀行』に口座を持っている、SBI住宅ローンを利用しているなどがあれば、審査では有利になっている傾向があります。 |
石油系 | この石油系クレジットカードは、現在各石油メーカー間でのシェア拡大競争が激しくなっているため、自社顧客の囲い込みという観点から他の系統よりもクレジットカード審査基準が緩くなっている傾向があります。 |
消費者金融系 |
この消費者金融系クレジットカードでは、他系統のカードとは少し事情が異なっており、審査申込者の現在の返済能力が重要視されています。そのため、現在の返済能力が高いと認められれば信用情報に延滞情報が登録されていてもそれが完済済みであれば複数の審査可決実績があります。 |
[char no=”5″ char=”学くん”]これらクレジットカード系統別を審査難易度別に並べると銀行系>信販・独立系>流通・石油系>消費者金融系となっています。[/char]
クレジットカード会社は個人信用情報機関に加盟しています
現在日本にあるクレジットカード会社は全て個人信用情報機関に加盟していますが、銀行系=KSC、それ以外の系統=CICやJICCと加盟している個人信用情報機関が異なっています。
そして、信販系や流通系のクレジットカード会社はCICやJICCに加盟しており、消費者金融系のアコムACマスターカードもCICとJICCに加盟しています。
すると、アコムACマスターカードの利用者が延滞はもちろんクレジットカード審査に落ちてしまった場合には、その情報が信販系や流通系のクレジットカード会社にも丸わかりになってしまうのです。その結果、比較的審査難易度の低い流通系のクレジットカードと言えど、審査に通らない可能性があるのです。
CRINでは申込情報の交流は行われていません
CICやJICC、KSCに加盟している金融会社は微妙に異なっていますが、この3機関間ではCRINによる延滞情報の交流が行われているため、現在金融商品で延滞している人はどのクレジットカード審査に申し込んでも通らない可能性が高くなります。
ただ、このCRINで交流されている延滞情報は現在進行形の情報のみとなっており、審査申込情報の交流は行われていないため、基本的にKSCの申込情報がCICやJICC側で知る事は出来ません。
という事は、銀行系のクレジットカード審査で多重申込を行っていた人の場合、基本的にこの多重申込情報は信販系や流通系クレジットカード会社には分からないため、今後は信販系や流通系のカード審査に申込を行えば通る可能性があります。
もっとも、これはあくまで多重申込が原因で審査に通らない可能性が低くなるというだけであり、必ず審査に通るという訳ではないため注意が必要です。
[char no=”3″ char=”学くん”]現在クレジットカード審査で困っている人は、こういった加盟信用情報機関の違いを利用する事も1つの方法になります。[/char]
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