個人信用情報機関の役割について
普段私たちが金融商品を利用すると、その利用情報はクレジットカード会社またはローン会社などの金融会社に送信されて、金融会社から毎月決められた日に私たちの元へ金融商品利用代金の請求が届く事になります。
そして、私たち金融商品の利用者は、カード会社から請求が届いたら指定の期日までに支払いを行う義務があり、その支払情報(正常な支払いや延滞など)は金融会社はもとよりとある情報機関へも登録される事になるのです。
この、とある情報機関というのが、各金融会社が加盟している個人信用情報機関と呼ばれている、金融商品利用者の個人情報や金融商品の利用履歴などが登録されている機関なんですね。
ちなみに、この個人信用情報機関については、クレジットカード審査の申込書に記載されている注意事項欄に、必ず個人信用情報機関への登録と利用などという文言で登場してきます。
それは、カード申込者の同意無しでは個人信用情報機関に登録されている信用情報を利用する事が出来ないためですが、そもそも個人信用情報機関がどういったものなのか?が分からないと言う人がいるかも知れません。
そこで、今回の記事ではクレジットカード申込書の注意事項に必ず出てくる個人信用情報機関とその役割について説明します。
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個人信用情報機関とは?
この個人信用情報機関とは、その名の通り個人(法人も含む)の信用情報や個人情報に関しての各種情報が登録されている機関になります。
個人情報になりますので、金融商品利用者の氏名・生年月日・電話番号・住所・勤務先名・勤務先住所・本人確認書類の番号(運転免許証)などの情報がこの個人信用情報機関に登録されているという事です。
個人情報と言えば、現在は個人情報保護法という法律が施行されていますのでその管理はしっかりと行う必要がありますが、その点においては個人信用情報機関でしっかりと管理されているため特に問題はありません。
そして、個人信用情報機関に登録されている各種情報はしっかりと管理されているため、その情報を閲覧するためには信用情報機関に加盟する必要が有ります。
ですので、大抵の金融会社はこの信用情報機関に加盟しており、クレジットカード審査の際にはカード申込者の個人情報や信用情報を信用情報機関に照会してカード発行可否の判断材料にしているんですね。
日本には個人信用情報機関が3機関あります
日本のほとんどの金融会社が加盟している個人信用情報機関ですが、私が20代の頃には5機関ほどありました。しかし、時代の流れと言うか業務の効率化と言うか、その後統廃合が繰り返されて現在では3機関のみとなっています。
3機関のみとなっていますが、この3機関があればほぼ全ての金融会社をカバーしていますので機関の数による問題は特に無いですね。それでは、現在日本にある個人信用情報機関について解説します。
[char no=”3″ char=”学さん”]現在日本にある個人信用情報機関の一覧は下記の通りです。[/char]
機関名 | 機関の概要 |
---|---|
株式会社シー・アイ・シー(略称CIC) |
クレジットカード審査を知っている方、もしくは過去に何度かカード審査に申し込んだ事がある方は申込書の裏面に記載の注意事項でCICという名称を見た事があると思いますが、個人信用情報機関の中では一番知名度が高いのがこのCICになります。 個人信用情報機関=CICみたいな感じで数多くの金融会社が加盟していますので、各種金融商品の申込書の注意事項で良く見かけると思います。
そして、このCICですが、信販系や流通系、消費者金融系や銀行系の一部、さらには近年加盟してきた携帯電話会社など、数多くの金融会社が加盟していますので、CICに延滞や債務整理などの事故情報が登録されている=クレジットカード審査に落ちる可能性が高くなります。 ですので、カード審査で困っている方はその原因を探るべく、まずはこのCICと後述するJICCへ信用情報の開示請求を行って下さいね。 |
株式会社日本信用情報機構(略称JICC) |
この日本信用情報機構(以下JICC)ですが、元々はいくつかあった個人信用情報機関が合併して1つの信用情報機関になりました。その信用情報機関はテラネットとCCBなのですが、テラネットはともかくCCBと言えば先程のCICと並んで2大個人信用情報機関だったんですよね。 私も昔は、このテラネットとCCBに信用情報の開示請求を行いましたが、業務の効率化でしょうか?今では合併してCICを凌ぐほどまでに大きくなり、金融業界の全業態を網羅するまでになっています。 ですので、このJICCと先程のCICに金融事故情報が登録されていた場合には、ほぼ全てのクレジットカード審査で落ちる可能性が高くなります。 |
全国銀行個人信用情報センター(略称KSC) |
全国銀行=日本にある全ての銀行や銀行に順ずる金融会社、さらに銀行などから推薦を受けた金融会社やオートローンや住宅ローンなどの保証を請け負っている各種保証協会などが加盟しています。 ですので、銀行系クレジットカードを持つためには避けて通れないのがこのKSCになりますので、KSCに金融事故情報が登録されていた場合には銀行系カード審査で落ちる可能性が高くなります。 |
個人信用情報機関間では交流(CRIN)が行われています
現在日本にある個人信用情報機関のCICとJICC、KSCでは、クレジットカードや各種ローンなどの金融商品利用者の健全な利用を促進するために、3機関内で互いの事故情報の交流を行っおり、これを金融業界ではCRINと呼んでいます。
つまり、基本的にCICとJICC、KSCに事故情報が登録されていた場合には、その事故情報がCRINによって他の信用情報機関にも事故情報が流れるため、どのクレジットカード審査にも通らない可能性が高くなります。
しかし、先程基本的にと書いた通り、互いの事故情報の交流を行っているとはいえ交流されている事故情報の判断基準が3機関で異なっており、全ての事故情報が交流されている訳ではありません。
さらに付け加えると、2015年1月よりKSCがCRINによる延滞情報の交流をストップしましたので、KSCに延滞情報が登録されていてもその情報はCICやJICCでは見る事が出来なくなりました。
ただ、実際に自分のどのような情報が交流されているのかは信用情報の開示請求を行わないと分かりませんので、信用情報に不安のある方は信用情報の開示請求を行って下さい。その際交流情報(CRIN)の取得も可能ですから。
[char no=”3″ char=”学くん”]クレジットカード審査に通らない人は、信用情報に何らかの問題がある可能性が高いため、必ず信用情報の開示請求を行って下さい。[/char]
まとめ
個人信用情報機関は、クレジットカード審査をはじめとして各種金融商品の審査ではとても重要な機関なっています。
そのため、現在各種金融商品の審査に通らないという人は、個人信用情報機関に対して必ず信用情報の開示請求を行い、何かしらの金融事故情報が登録されていないか?の確認を行って下さい。
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