クレジットカード審査では総量規制も考慮されます
クレジットカード審査では、あなたの属性情報や信用情報が調査され、特に属性では勤務先や勤続年数、年収が重要になり、また審査に通るためには信用情報では金融事故情報が登録されていない事が必須になります。
そして、信用情報に金融事故情報=現在及び過去においての重大な延滞や自己破産や任意整理などの債務整理情報になりますが、実はこの信用情報では金融事故情報とともに総量規制という法律も抑えておかなければなりません。
何故ならクレジットカード審査の際、あなたの他社借入残高がこの総量規制に引っ掛かっていると、いくら他の属性や信用情報が良好だとしても審査に通らない可能性が出てきてしまうのです。
そのため、クレジットカードを作るためには、この総量規制についての理解が必須となっており、その対策も重要になってきますので、今回の記事で解説します。
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貸金業法における総量規制について
クレジットカード審査では、個人信用情報に登録されている信用情報を元に審査を行いクレジットカード発行の可否判断を行う訳ですが、この信用情報にはクレジットカード申込者の現在の他社借り入れ残高やキャッシング枠などの債務情報も登録されています。
そして、クレジットカードにはショッピング枠とキャッシング枠がありますので、中にはキャッシングを利用する人もいるかと思いますが、あまりキャッシングを使い過ぎているとこの総量規制に引っ掛かる可能性があるのです。
特に、クレジットカード審査申込時にキャッシング枠を希望していると、必ず審査時に現在の他社借入状況が調査されますので、総量規制に引っ掛かってしまうとほぼ間違いなく審査に通りません。
そこで、この総量規制ですが、2010年6月18日に施行された貸金業法の一部になり、個人の借入金額が年収の1/3を超えてはならないという法律になります。年収の1/3を超えてはならないので、例えばあなたの年収が300万円であれば100万円、500万円であれば166.67万円を超えての借入が出来ないという事になります。
もっとも、この総量規制はそれまで増え続けていた多重債務者の増加を防止するために施行された法律なので、年収による借入金額の上限を設定する事は理にかなっていると言えます。
[char no=”3″ char=”学くん]総量規制とは、現在の借入総額を年収の1/3以下に抑えて多重債務者の増加を防止するために作られた法律です。[/char]
総量規制の対象となるのは個人向け貸付のみです
金融商品の貸付契約としては個人と法人向けがありますが、この総量規制で対象となるのはあくまで個人への貸付契約のみとなっています。ちなみに、個人の貸付契約ですがこれは個人がお金を借入れる行為の事を言います。ただ、個人とは言っても個人事業を営んでおり、その資金として借入れる場合には原則として総量規制の対象とはなりません。
個人の貸付契約になるため、消費者金融のキャッシングやクレジットカードのキャッシング、さらには銀行以外(銀行は貸金業法の対象外)のカードローンなどが対象となっています。
また、総量規制はあくまで個人がお金を借入れる行為が対象のため、クレジットカードのショッピング枠は総量規制の対象外となっています。ショッピング枠はお金を借り入れるためではなく商品や各種サービスを購入するために利用するため、対象外になるのは当たり前と言えますね。
さらに、住宅ローンや自動車ローン、銀行のカードローンなども総量規制の対象外となっています。もっとも、銀行は貸金業法ではなく銀行法の制約を受けるため対象外となっています。
クレジットカードのキャッシング枠は総量規制の対象です
先程も解説しましたが、クレジットカードのショッピング枠は総量規制の対象外ですが、キャッシング枠は個人向けの貸付となるため総量規制の対象になります。つまり、年収300万円の人が現在クレジットカードのキャッシングを80万円利用していた場合、残りのキャッシングの利用は20万円までとなります。
また、このキャッシング枠ですが、実際にはキャッシングを利用していなくても枠があればいつでも利用可能になるため、枠があればその総額が総量規制の対象になりますので注意が必要です。
[char no=”3″ char=”学くん”]クレジットカードのキャッシングを利用しない場合には、カード会社へ連絡してキャッシング枠そのものを削除してもらって下さい。[/char]
総量規制の対象、対象とならない借入の詳細はこちら
[char no=”3″ char=”学くん”]総量規制には対象となる借入と対象にならない借入に分かれているため、それぞれの対象となる借入について下記一覧表にまとめてみました。[/char]
クレジットカード審査で重要視される属性 | |
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総量規制の対象となる借入 | ■クレジットカードのキャッシング ■消費者金融 ■信販会社のキャッシング ■銀行以外のカードローン(有担保ローンや事業者ローンは対象外)これらの借入については総量規制の対象となるため、その借入総額には注意が必要です。 |
総量規制の除外対象となる借入 |
■不動産購入または不動産に改良のための貸付け(住宅ローン) これらの借入については総量規制の対象から除外となっていますので、総量規制の計算には含まれません。 |
総量規制の例外対象となる借入 |
■顧客に一方的有利となる借換え これらの借入については総量規制の対象の例外として扱われるため、現在の借入総額が年収の1/3になっていてもそれとは別枠での借入が可能です。 |
また、近年ではおまとめローンという、複数のローンを一本化する金融商品が出ていますが、このおまとめローンは顧客に一方的有利となる借換えに該当するため総量規制とは別枠での借入が可能です。もっとも、いくら総量規制の例外対象とは言っても、審査に通るかどうかは別問題になります。
[char no=”5″ char=”学くん”]総量規制の対象となっているのはキャッシングや銀行以外のカードローンになり、銀行カードローンや住宅ローン、オートローンなどは対象外となっています。[/char]
まとめ
この総量規制は、現在消費者金融やクレジットカードのキャッシングを利用している人がこの先多重債務にならないために、金融庁が考案・施行した法律となっており、多重債務者の増加を防ぐ目的があります。
そして、クレジットカード審査では、審査時に申込者の信用情報を調査して現在の借入状況を確認した上で、審査可否の判断を行っています。
そのため、今後クレジットカード審査に申込を考えている人は、現在の借入状況を十分確認した上で、申込を行うようにして下さい。
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