個人信用情報機関に信用情報の開示請求を行うと、開示報告書が送られてきます。
この開示報告書には、現在及び過去における金融取引に関する様々な情報が書かれています。
そして、開示報告書を確認することによって、現在の信用状況を把握することが出来ます。
ただ、この開示報告書ですが、その見方が分からないという人が多いです。
そこで、当記事では信用情報開示報告書ってなに?その見方について解説します。

信用情報開示報告書とは、個人信用情報機関に登録されている、自分の信用情報を確認するための公式な書類のことです。
この報告書には、クレジットカードやローンの契約状況、借入・返済履歴、利用申込情報などが記載されています。
そして、この信用情報は、一般的にクレジットカードや各種ローン審査時に利用されることになります。
そのため、クレジットカードやローン審査を受ける前にこの報告書を確認することで、自分の信用状況を把握し、今後の対策を練ることが出来ます。
信用情報開示報告書の概要
信用情報開示報告書には、主に下記情報が記載されています。
- 基本的な個人情報(氏名、生年月日、住所、電話番号など)
- クレジットカードやローンの契約内容(契約年月日、契約額、返済状況など)
- 支払い履歴と延滞があればその記録
- 信用取引に関する申込情報や利用記録
これらの情報は、信用取引を行う際に金融機関やクレジット会社が利用している情報です。
信用情報は、個人の信用力を判断する重要なデータとなるため、その正確性が非常に重要になります。
信用情報開示報告書の役割
信用情報開示報告書には、個人の信用取引履歴が記録されており、新たにクレジットカードやローン審査の際に活用されます。
ただ、誤った情報や不備が含まれている場合、自分の意図せぬ不利益を被る可能性があります。
そのため、自分の信用情報を定期的に確認することが重要です。
特に、信用情報に金融事故情報が登録されている場合、融資やクレジットカードの審査が通らない可能性が高いです。
この場合、開示報告書を通じてその原因を把握し、今後の対応策を講じる必要があります。
また、自分の借入状況や返済履歴を確認することで、過剰な借金や滞納を防ぐことも可能になります。

信用情報開示報告書には、各種審査に必要な情報が記載されています。
信用情報開示報告書の見るべきポイント


初めて個人信用情報機関へ信用情報開示請求を行う人は、信用情報がどのような形式になっているのかが分からないと思います。
そこで、下記にCICの開示報告書のリンクを貼っておきます。
これら開示報告書の見方では、報告書内のそれぞれの項目ごとに分かりやすい説明があります。
これだけで、信用情報開示報告書とは一体どういったものなのか?が分かっていただけると思います。
ただ、この開示報告書をボーっと見ているだけではクレジットカード審査には通らないので、開示報告書の見るべきポイントについて解説します。
個人情報の確認
信用情報開示報告書には、まず個人情報セクションが記載されています。
このセクションには、氏名、生年月日、住所、電話番号など、個人を特定するための基本情報が記載されています。
そのため、、これらの情報が正確に登録されている必要があります。
そして、この個人情報ですが、万が一誤った情報が記載されていると、信用リスクを招いたり、審査に影響を及ぼす可能性があります。
そこで、信用情報の見方としては、開示報告書を受け取ったら、まずは個人情報を確認します。
この登録内容に間違いがあれば、早急に登録した金融機関へ訂正を依頼します。
クレジット契約情報の見方
クレジット契約情報のセクションには、契約中または過去のクレジットカードやローンに関する内容が記載されています。
契約年月日や契約金額、返済残高、返済状況などが記載されており、自身の借り入れ状況を整理するための重要な情報となります。
この情報を見る際には、過去の返済履歴が適切に記録されているか、延滞などの問題が記載されていないかを確認します。
特に、誤った延滞情報などが記録されている場合は、すぐに登録した金融機関へ修正依頼を行う必要があります。
入金状況欄にPやAマークがあるのか?
先ほどのCIC開示報告書の中で、入金状況欄に良好なクレジットヒストリーを示す$マークが記載されているのか?について確認します。
ここに、$マークが並んでいれば、支払い状況が良好なため、今後クレジットカードやローン審査では有利になります。
ただ、ここに$マークではなくPやAマークが並んでいると、これらのマークは延滞を表すため各種審査で落ちる可能性が高くなります。
しかし、金融機関によっては、過去の入金状況よりも直近の入金状況を重視しているところがあります。
そのため、直近に延滞マークがある場合、毎月きちんと支払いを行い良好な利用実績を積み重ねます。
そうすることにより、延滞マークを過去のものへと追いやることが出来ます。
延滞・ブラックリストに関する見方
信用情報開示報告書で最も重要なポイントが、延滞記録や「通称ブラックリスト」に該当する情報です。
このセクションには、支払いの遅延状況や債務整理の記録など、あなたの信用履歴に影響を与える情報が記載されています。
そして、これらの延滞情報は、通常61日以上の遅延が発生した場合に記載されます。
また、自己破産や任意整理などによる債務整理が行われた場合にも、信用情報に重大な事故情報として登録されます。
これらの情報は、ローンやクレジットカードの審査に通らない可能性が非常に高くなります。
そのため、この延滞情報に誤った情報が記載されている場合は、すぐに登録した金融機関へ訂正を求めましょう。
信用情報に異動の登録があるのか?
延滞・ブラックリストの項目の中でも特に重要な情報があります。
それは、CICの開示報告書の中にあった、お支払いの状況欄の中にある26.返済状況に異動の文字が登録されているかになります。
信用情報に異動が登録されているという事は、過去において重度の延滞(異動となる事由)を起こしているのです。
そして、異動が登録されている期間はクレジットカードやローン審査で落ちる可能性が極めて高くなります。
何故なら、過去に重度の延滞を起こしているという事は、クレジットカード会社から今後再び重度の延滞を起こす可能性が高いと判断されるからです。
そのため、信用情報に異動が登録されている期間は、審査への申込は控えましょう。
銀行口座残高の範囲内であれば、クレジットカードと同様な使い方が可能なデビットカードをお勧めします。
異なる形式の信用情報開示報告書を比較するポイント
信用情報は、CIC、JICC、KSCの各信用情報機関によって管理されています。
同じ個人の信用情報でも、これら3つの機関が提供する報告書の形式や詳細は異なります。
そのため、それぞれの開示報告書を比較する際には、それぞれの特徴を理解する必要があります。
例えば、CICは主にクレジットカード関連の信用情報を扱っているため、カードの利用状況や支払履歴が詳しく記載されています。
また、JICCやKSCは主に消費者金融や銀行系の取引情報を扱っており、特にローンや借り入れに関する情報が詳しく記載されています。
これら各個人信用情報機関による違いを見極め、必要に応じて複数の機関から情報を取得することが重要になります。



信用情報開示報告書に、異動情報が登録されている期間は、各種審査に通らない可能性が高いです。
信用情報開示報告書活用のポイント
ここでは、信用情報開示報告書を活用するためのポイントについて解説します。
借入状況を整理する方法
信用情報開示報告書は、自身の借入状況を正確に把握するためにとても重要な情報です。
この信用情報から、自分がどれくらい借りていて、返済にどの程度進んでいるかを整理することで、適切な家計管理を行うことが出来ます。
例えば、報告書に記載されている返済履歴を参考にして、延滞している支払いがないかを確認します。
万が一延滞している支払いがあれば、これを解消することで、信用情報に悪影響を及ぼすリスクも軽減することが出来ます。
また、複数の借入がある場合は、どの契約を優先的に返済するべきかを考える際の参考資料となります。
問題が発見された場合の対処法
信用情報開示報告書を確認した際に、延滞や誤った記載が見つかる場合があります。
この場合、まずはその問題を冷静に分析することが必要です。
例えば、延滞が記録されている場合は、いつ、どの借入に関して問題が発生したか詳細を報告書で確認します。
そして、必要に応じて該当の金融機関に連絡して訂正を求める必要があります。



信用情報開示報告書を確認することで、適切な家計管理を行いましょう。
まとめ
個人信用情報機関の信用情報開示報告書には、個人に関する金融商品の利用情報が記載されています。
そして、ここに登録されている情報の内容次第で、今後クレジットカードやローン審査に通るか?否か?が決まるといっても過言ではありません。
そのため、当記事の見方を参考に開示報告書を確認して、何か問題が見つかった場合にはそれを修正しましょう。



開示報告書を確認し、今後審査への影響を考慮して、必要な対策を講じましょう。