個人信用情報機関に登録されている信用情報には、異動という情報があります。
この異動ですが、簡単に言えば重大な金融事故が発生した場合に、信用情報に登録される情報です。
ただ、どの程度の事故情報が移動として登録されるのか?について良く分からないという人は多いと思います。
そこで、当記事では信用情報の異動とは?消えるまでの期間と注意点について解説します。
異動情報とは

滞納や延滞という言葉は聞いたことがあると思いますが、この異動という言葉はあまり聞いたことがないと思います。
それでは、この異動という言葉、どういった意味があるのでしょうか?
異動情報の定義
「異動情報」とは、個人信用情報機関の信用情報に登録される重要な情報の一つで、支払いの遅れにより信用力を失っている状態を示すものです。
これは、契約者がローンやクレジットカードなどの返済義務を遵守しなかった場合に登録されます。
そして、この異動情報は、いわゆる信用情報に悪影響を及ぼす内容として知られています。
具体的には、長期間の延滞や債務整理を行った場合などに信用情報に登録されることになります。
「異動」が意味するもの
異動とは、通常の支払い状況とは「異なる」状態を指しています。
これは、契約者が正常な支払いが行われていない状態を示す記録になります。
そして、異動情報として登録される場合は、長期間の延滞や、保証会社が代わりに返済する代位弁済などが含まれます。
そこで、この異動ですが、信用情報において大きなマイナスの評価となり、今後の審査において重大な影響を及ぼす可能性が高くなるのです。
そのため、信用情報に異動が登録されている場合には、ほぼ各種審査に通らないと思った方が良いです。
信用情報に異動が登録される条件
金融機関やクレジット会社から個人信用情報機関へ送られる情報に基づき登録されることになります。
例えば、契約者が約定返済日に支払わず、延滞が61日以上または3ヶ月以上続いた場合、異動情報として登録されます。
これには、債務整理や自己破産、クレジットカードの強制解約による情報も含まれます。
そして、一度登録された異動情報は、一定期間消えないため、長期的にその影響を受ける可能性があるのです。
異動情報とブラックリスト
異動情報が信用情報に登録されると、一般的にはいわゆるブラックリストに載った状態と見なされます。
ただ、実際には信用情報機関にブラックリストという明確なリストが存在するわけではありません。
信用情報に異動情報が登録された人が、今後金融機関の審査で否決されることが多いため、そのように呼ばれています。
そして、この状態ではローンの新規契約やクレジットカードの発行が難しくなります。
そのため、日常生活全般に影響が及ぶ可能性があるため注意が必要です。

信用情報の異動情報って怖いのね。



信用情報に異動情報が登録されていると、ほぼ全ての金融審査に通らない可能性が高いのです。
異動情報が登録される原因
それでは、個人信用情報機関の信用情報に、何故異動情報が登録されるのか?その原因について解説します。
異動情報の主な登録原因: 延滞や債務整理
異動情報が信用情報に記録される主な原因は、延滞や債務整理です。
延滞は、ローンやクレジットカード等の支払いを約定返済日から61日以上または3ヶ月以上遅延した場合に登録されます。
また、債務整理では、任意整理や個人再生、自己破産、特定調停などの手続きを行った場合になります。
これらはすべて、借入先に返済が滞ることで信用力を失っている状態と判断され、異動として信用情報に登録されるのです。
複数回の延滞は大丈夫?
延滞が複数回にわたる場合、信用情報に登録される可能性が高くなります。
延滞が1回のみの場合でも、約定返済日から61日以上または3ヶ月以上遅れた場合に異動情報として登録されます。
ただ、同じような延滞が繰り返されると、その人の信用力の低下が加速してしまうのです。
複数回の延滞は、信用力に問題があると判断され、異動情報として登録される可能性があるため注意が必要です。
携帯料金や公共料金の遅延も登録される?
携帯電話の分割購入代金や公共料金の支払い滞納も異動情報に記録される原因となるケースがあります。
特に、携帯料金の場合は、スマートフォン本体の分割代金が延滞の対象となるため注意が必要です。
こうした延滞は、金融機関と同じく信用情報に登録されるため、今後の各種審査にも影響を及ぼす可能性があります。
小額の滞納でも異動に登録される?
大きな借入だけが原因ではなく、少額の滞納でも異動情報として登録されてしまう場合があります。
例えば、サブスクリプションサービスや小額の公共料金の支払いを放置してしまうと、延滞情報が登録される可能性があります。
異動情報では、金額の大小に関わらず登録される可能性があるため注意が必要です。



異動情報って、長期間の延滞が該当するのね。



長期間の延滞もそうだけど、任意整理や自己破産など大きな金融事故も該当しますよ。
異動情報が消えるまでの期間


一旦、信用情報に異動が登録された場合、それは一体いつになったら消えるのか?気になりますよね?
そこで、ここでは信用情報から異動情報が消えるまでの期間について解説します。
異動情報の記録期間は何年?
異動情報とは、原則として延滞や債務整理の問題が解決した後も一定期間登録されます。
具体的には、CIC(株式会社シー・アイ・シー)では異動情報が登録されてから約5年間登録されることになっています。
そのため、延滞や債務整理などの問題を解消しても、一定期間は新しいクレジットカードやローン審査に通らない可能性が高くなります。
CIC・JICC・KSCでの登録期間には差があります
日本には複数の個人信用情報機関があり、それぞれ異動情報の保有期間が異なります。
CICやJICC(日本信用情報機構)では、異動情報は約5年間登録されます。
また、KSC(全国銀行個人信用情報センター)は、自己破産に伴う異動情報は10年間登録されます。
このように、どの個人信用情報機関に登録されているかによって期間が変わるため注意が必要です。
特に、債務整理の場合には、その登録期間が長期にわたります。


異動情報の起点となる日は?
異動情報の登録期間は、延滞や債務整理が発生した日または解消された日を起点としてカウントされます。
具体的には、延滞の場合は支払が完全に解消された日から5年間になります。
また、自己破産や個人再生のような債務整理の場合には、手続きが完了した日を起点になるのです。
このように、起点となる日付を正確に把握しておくことで、異動情報が消える時期を見極めやすくなります。
異動情報が削除される仕組み
異動情報は、一定期間が経過することで自動的に削除される仕組みとなっています。
ちなみに、異動情報が登録されている期間中に削除を希望する場合、それ相応の理由が必要です。
例えば、過去の記録に関して重大な誤認がある場合、個人信用情報機関に開示請求を行い、その上で訂正を申請する必要があります。
また、削除予定日についても、実際に異動情報が削除されたかどうかを確認するために開示請求を行って確認したほうが良いです。



CICやJICCとKSCでは、異動情報が削除されるまでの期間が異なるのね。



そう、長期の延滞と債務整理とでは重みが異なりますからね。
異動情報が登録されたら?
信用情報に異動情報が登録された場合、どう対処すればよいのでしょうか?
登録内容の確認と開示請求の手順
信用情報に異動情報が登録されている場合、まずは個人信用情報機関への開示請求を行い、自分の信用情報を確認することが必要です。
CICやJICC、KSCといった信用情報機関では、スマートフォンや郵送、窓口での手続きによって信用情報を開示することが出来ます。
また、開示請求の手続きには本人確認書類が必要となるため、あらかじめ運転免許証やマイナンバーカードなどを準備しておくと良いです。


誤記録があった場合の問い合わせ先
異動情報に誤記録がある場合は、速やかに修正手続きを行う必要があります。
この場合、個人信用情報機関ではなく誤記録を登録した金融機関に直接連絡をとり、記録の根拠を明らかにしてもらう必要があります。
そして、この問い合わせ時は、具体的な記録内容や発生日を正確に伝えましょう。
また、必要に応じて書面での対応も検討し、誤記録の訂正に向けた証拠を提出できるよう準備しておくことが重要です。
専門家に相談するメリット
異動情報に関して、自身での対処が不安な場合は、弁護士や司法書士、または金融関係に詳しい専門家に相談するのがおすすめです。
専門家は、法的な視点や過去の事例を元にした的確なアドバイスを提供してくれるだけでなく、金融機関との交渉を代行してくれる場合もあります。
また、相談や依頼を行う際には、まず無料相談を利用し、自分の状況に合ったプランを検討するのが良いです。
異動情報への対応策が明確になることによって、この問題を解決するための道筋が見つけやすくなります。



信用情報に異動情報が登録された場合、専門家にアドバイスを受けることも一つの方法になりますよ。
異動情報が与える生活への影響


信用情報に異動情報が登録されている場合、日常生活にも少なからず影響があります。
ローン審査に及ぼす影響
異動情報が信用情報に登録されている場合、ローン審査への影響は非常に大きくなります。
例えば、住宅ローンや自動車ローンの審査では、まず個人の信用情報が確認されます。
そして、信用情報に異動ありと判断されると、今後支払い遅延や債務不履行のリスクがあると見なされます。
その結果、これらの審査に通らない可能性が高くなってしまうのです。
特に、住宅ローンでは、異動情報があるだけでほとんどの金融機関で審査否決の判断が行われる可能性が高いです。
例外として、フラット35が挙げられますが、審査条件が厳しいため注意が必要です。
クレジットカード審査への影響
信用情報に異動情報が登録されている場合、新しいクレジットカードを作成することは難しくなります。
多くのクレジットカード会社では、利用者の信用力を重視しており、異動情報が登録されていると信用力が低下していると判断されます。
その結果、クレジットカード作成の審査に落ちる可能性が高くなります。
また、現在使用中のクレジットカードがある場合にも注意が必要です。
異動情報の影響により、クレジットカードの利用限度額が減額されたり、更新が拒否されるケースがあります。
社会的信用に与える影響
異動情報は、信用情報の一部として登録されますが、これは社会的信用にも影響を与えます。
例えば、異動情報が原因で住宅ローンや自動車ローンの審査に落ちると、生活設計の見直しを迫られます。
また、賃貸住宅の契約や保証人を必要とする場合には、信用情報が確認されることで契約出来ないケースもあります。
このような状況が続くと、経済活動全般が制限されるため、長期的な視点により信用回復を目指すことが重要です。
異動情報解消後の信用回復までのプロセス
異動情報が信用情報から削除されるまでの期間は、CICやJICCでは5年間、KSCでは10年間となっています。
そして、この期間が経過すると異動情報は自動的に削除されます。
ただ、異動情報削除後すぐに信用が完全に回復するわけではありません。
信用回復のためには、まず延滞や債務整理が完了していることを前提に、日々の支払いを確実に行いましょう。
また、現在保有しているクレジットカードやローンの支払いを遅延なく行い、信用情報を改善することも重要になります。



異動情報が登録されると、日常生活にも様々な影響があるのね。



基本的には、クレジットカードやローン審査に通らないけど、賃貸契約にも影響が出る可能性がありますね。
まとめ
異動情報とは、長期間の延滞や任意整理や自己破産など重大な金融事故情報のことです。
そして、信用情報に異動情報が登録されていると、ほぼ間違いなくクレジットカードやローン審査に通りません。
そのため、異動情報が登録されている場合は、日常生活の改善を行い、延滞せず支払うなど信用力の回復を行う必要があります。



信用情報に異動情報が登録されている期間でも信用回復のため出来ることはやりましょう。